負けなかったのか、勝てなかったのか

FC東京0−0広島△
個人的には後者と捉えている。


日本で今一番面白いサッカー対決(byエルゴラ)になるはずだったこの試合は、お互いに持ち味を存分に発揮しガチンコで戦いあったとは言いがたい試合になってしまった。


フラットな目線でこの試合を見ることのできる人にとっては見どころのある試合だったのかもしれないが、東京の勝利を願ってスタジアムに足を運んだうちのひとりとしてはなんとも歯がゆいというかもどかしいというか見ていて楽しい試合ではなかった。


ただその思いは選手たちも同じようで、試合後のコメントにはそういった雰囲気が伝わってきたのであまり心配はしていない。


が、現実を見れば鹿島が下位に沈む柏に引き分け、浦和が名古屋に大差で負けた。今日の試合結果にもよるだろうけどさらに上に行くための大きなチャンスであったことは間違いないわけで、シーズンが終わった時に悔やむ試合にならなければいいな・・・と思ったりもする。


そして観客数。この間のリーグ戦での対名古屋戦は24,736人だった。今日は27,846人。


名古屋戦がソシオに配布される友人・知人招待の対象試合であったこと、相手チームのサポーターの数なんかを考えても最近の東京に期待して今日スタジアムに足を運んだ人が新たに3,000人近くいるであろうという事実。今日は夏休みだったし土曜日ということもあるのかもしれないがそういう意味でも勝ってほしかったな。


あまり相手に合わせる事をしない広島がガチガチに引いて守っていたのは個人的にはかなり予想外の出来事だった。だけど東京の戦術としてはその情報を元にサイドに振って中のDFを釣りだして崩しにかかる、といった戦い方を狙っていたようだ。それならGKの位置に軸を置いたまるで車のワイパーのようにゴールエリアのライン際だけをボールが行き来していたのにも納得がいく。


ただ先にも書いたように東京だけに気持ちが入った者としてはかなりストレスの溜まる試合ではあった。


なんとも気持ちの持っていき方が難しい試合結果ではあるが、負けなかったことが不幸中の幸いといったところなのかな。